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 知的財産案件審理の新制度-第2話
入力者: 長江日本グループ 日付: 2009-11-16 03:04:36
内容:
新法の規定による「知的財産案件」の類型

  知的財産案件審理法の知的財産案件についての定義と区分は、「限定列挙」という立法方式を採用して事件の管轄又は審理の基礎としており、知的財産権的性質を有しているか否かのみで決定しているのではない。換言すれば、知的財産案件審理法、知的財産裁判所組織法及び知的財産案件審理細則で列挙された案件の類型でなければ、法定の「知的財産案件」に分類することができない。従って、一般の裁判所が「知的財産案件」を審理する際、知的財産案件審理法の関連規定を適用するものとする。また、知的財産裁判所は「知的財産案件」に限って審理することができ、一般の民事、刑事或いは行政訴訟を審理することができないことは言うまでもない。このため、本質的に知的財産権と関係があると雖も、知的財産案件審理法、審理細則又は知的財産裁判所組織法で列挙された案件の類型でなければ、当然ながら排除されて適用除外となる。一方、司法院も実際の必要に応じて、知的財産裁判所組織法第3条第4号の権限委譲に基づき、知的財産裁判所が管轄する類型を指定する。そこで次のように整理して分けて述べることとする。

一、民事訴訟事件の類型:
(一)知的財産裁判所組織法第3条第1号規定:
専利法(日本の特許法・実用新案法・意匠法)、商標法、著作権法、光ディスク管理条例、営業秘密法、集積回路の回路配置保護法、植物品種及び種苗法、又は公正取引法で保護される知的財産権益で提起された第一審、第二審の民事訴訟事件。
(二)知的財産案件審理細則第2条規定:
1.知的財産権の権利の帰属又はその出願権の帰属及びその報酬紛争事件。
2.契約紛争事件:
⑴知的財産権使用許諾契約事件。
⑵知的財産権の譲渡、質権設定、信託、登録同意、出願権の譲渡及びその他の契約紛争事件。
3.権利侵害紛争事件:
⑴知的財産権侵害での財産権に関する紛争事件。
⑵知的財産権侵害での人格権に関する紛争事件。
4.知的財産権の行使により生じた補償金、権利金の紛争事件。
5.公正取引法における知的財産権益保護に関する事件。
6.知的財産権の証拠保全及び保全手続事件。
7.その他法律の規定又は司法院の指定により知的財産裁判所の管轄とされた事件。
(三)司法院が知的財産裁判所組織法第3条第4号に基づき発令し、知的財産裁判所の管轄に指定する民事事件(司法院2008.4.24院台庁行一字第0970009021号書簡)
1.知的財産権の権利を不当に行使して生じた損害賠償に係る紛争事件。
2.当事者が一件の訴訟でもって単独若しくは複数の訴訟対象を主張し、その主要な部分が知的財産権に関連し、同一の原因事実に基づき切り離すべきでない場合であれば、何れも知的財産権訴訟とする。

二、刑事訴訟事件の類型:
(一)知的財産裁判所組織法第3条第1項第2号規定:
刑法第253条~第255条、第317条、第318条の罪又は商標法、著作権法、公正取引法第35条第1項における第20条第1項関連及び同法第36条における第19条第5号関連の違反事案につき、地方裁判所の通常、略式裁判又は協議手続きによる第一審の判決を不服として上訴又は抗告する刑事事件。但し、少年刑事事件はこの限りでない。
(二)知的財産案件審理法第23条規定:
刑法第253条~第255条(商標・商号の偽造又は模造に関して)、第317条、第318条の罪(営業秘密の漏洩に関する罪)又は商標法、著作権法、公正取引法第35条第1項における第20条第1項関連及び同法第36条における第19条第5号関連の違反事案についての起訴は、管轄の地方裁判所に行うものとする。検察官の申立てにより略式判決によって刑に処する場合も同様とする。

三、行政訴訟事件の類型:
(一)知的財産案件審理法第31条第1項規定:
1.専利法、商標法、著作権法、光ディスク管理条例、集積回路の回路配置保護法、植物品種及び種苗法、又は公正取引法による知的財産権に関連して提起された第一審行政訴訟事件並びに強制執行事件。
2.その他の法律の規定により知的財産裁判所が管轄する行政訴訟事件。
(二)知的財産裁判所組織法第3条第3号規定:
専利法、商標法、著作権法、光ディスク管理条例、集積回路の回路配置保護法、植物品種及び種苗法、又は公正取引法に係わる知的財産権によって提起された第一審行政訴訟事件と強制執行事件。
(三)知的財産案件審理細則第4条第1項規定:
1.主務官庁の特許、商標、集積回路の回路配置保護法、品種及び製版の出願に関する拒絶の行政処分に対して提起された行政訴訟事件。
2.主務官庁の特許権、商標権、集積回路の回路配置権、品種権に関する取消し又は廃止の行政処分に対して提起された行政訴訟事件。
3.主務官庁の知的財産出願権に関する行政処分又はその他の知的財産の権利登記申請に関する行政処分に対して提起された行政訴訟事件。
4.主務官庁の知的財産権の強制実施許諾に関する行政処分に対して提起された行政訴訟事件。
5.税関が直接知的財産法令に基づき知的財産権を侵害する対象物を差止めた行政処分に対して提起された行政訴訟事件。
6.主務官庁が知的財産法令に基づき奨励、規制した行政処分に対して提起された行政訴訟事件。
7.第1号乃至第6号の行政処分に代えて定めた行政契約。
8.本法に定めるその他公法上の法律関係により生じた取消訴訟、給付訴訟又は確認訴訟事件。
9.公正取引法に違反して知的財産権の対象を模倣した不公正競争により発生した公法上の紛争事件。
10.上記第1号から第9号の公法上の紛争の執行停止申立事件、証拠保全並びに保全手続事件。
11.その他法律の規定又は司法院により知的財産裁判所の管轄に指定された事件。
12.一つの行為が知的財産の法律及びその他の行政法上の義務規定に違反し、何れも過料に処せられた場合、その知的財産の法律に定める過料の額が高いとき、知的財産行政訴訟事件とする。別途、没収又はその他の行政罰の処罰が有る場合、その処罰の種類が同一であり、罪の重い知的財産以外の法律で処罰された場合を除き、知的財産行政訴訟事件とする。
(四)司法院が知的財産裁判所組織法第3条第4号に基づき発令し、知的財産裁判所の管轄に指定する行政事件(司法院2008.4.24院台庁行一字第0970009021号書簡):
1.知的財産権を不当行使して公正な競争を妨げて発生した行政訴訟事件。
2.税関が税関密輸取締条例§39-1に基づき、輸出入貨物の申告行為者が知的財産権の対象物を侵害したことに対する行政処分で提起された行政訴訟事件。
(五)知的財産行政訴訟事件に属さないもの(知的財産案件審理細則第6条):
1.行政訴訟事件の当事者が知的財産主務官庁であっても、当該行政訴訟事件が知的財産の法律の規定を請求の基礎としていない場合。
2.行政行為が知的財産権と関連性があるものの、知的財産の法律に基づかない、又は権限を委譲して制定された法規命令が直接の根拠としない、その処分を不服として提起された訴訟。

以上、知的財産訴訟の新しい制度で規定された事案の類型を列挙しましたが、将来筆者は各テーマに対応して、実務運営を交えた現況を逐一紹介する予定です。皆様の方でご質問等ございましたら、ご遠慮なくお申し出下さい。
弊所弁護士 陳志隆
 
 
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